地デジの登場によって徐々に少なくなってきたブラウン管テレビ。通常の生活のなかでは目にすることが少なくなってきました。
とはいえ実家に眠っていて、そのまま放置しているという人もいるでしょう。しかし、いざブラウン管テレビを処分しようとした際に正しく処分できる人はいるでしょうか。
実はブラウン管テレビは粗大ゴミや不燃ゴミとして出すことができません。少し特殊な処分方法が必要なのです。
そこでこの記事では、ブラウン管の処分方法について解説します。
ブラウン管テレビの
・処分方法
・処分費用
を解説します
この記事を読めば、ブラウン管テレビの処分方法がわかります。古いブラウン管の処分を困っているという人はぜひ最後までチェックしてみてくださいね。
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粗大ゴミNG!家電リサイクル法の対象
まず最初に知っておくべき知識は、ブラウン管テレビは粗大ゴミとして処分できないということです。なぜなら、古いブラウン管テレビであっても家電リサイクル法の対象となるから。
家電リサイクル法とは、特定家庭用機器の処分をメーカーに義務付けている法律のことで、適切な処分がされないと処罰対象となります。
ここでの特定家庭用機器とは以下の4つのこと。
- テレビ
- エアコン
- 洗濯機
- 冷蔵庫
これらの家電には半導体やレアメタルなど貴重な素材が使われています。そのため、資源としてリサイクルされないといけませんが、市町村が持つ技術・施設ではリサイクルすることが難しいのです。
そのため、製造元のメーカーやリサイクル技術を持つ企業によってリサイクルすることが求められています。通常の粗大ゴミとして出せば適切なリサイクルができないため、少し特殊な処分方法が必要です。
特定家庭用機器の処分手順は以下のとおり。
- 消費者が収集費用・運搬費用・リサイクル費用を小売店に支払い、小売業者に特定家庭用機器を引き渡す
- 小売業者は製造業者に引き渡す
- 製造業者がリサイクルをおこなう
このとおり、処分する場合には収集運搬費用とリサイクル料金を支払わないといけないので、知っておきましょう。
家電リサイクル法のルールや品目ごとの料金はこちらの記事で詳しく解説しています。
メーカー・サイズ別リサイクル料金
ブラウン管テレビを実際に処分する際にはどのくらいの費用がかかるのでしょうか。実際に家電量販店シェアNo.1のヤマダ電機を例に見てみましょう。
⬛︎15型以下のブラウン管テレビの場合
メーカー | リサイクル料 | 収集運搬費用 |
パナソニック・三洋・JVCケンウッド LG Electro・ハイアールジャパン・TVS REGZA | 1,320円 | 2,500円 |
日立グローバルライフ・シャープ・三菱電機・ソニー 富士通ゼネラル・アイワ・船井電機・良品計画・サムスン電子ジャパン | 1,870円 | 2,500円 |
ノジマ・ドウシシャ・指定法人(その他) | 3,100円 | 2,500円 |
ヤマダHD | 1,595円 | 2,500円 |
ノーリツ | 2,970円 | 2,500円 |
⬛︎16型以上のブラウン管テレビの場合
メーカー | リサイクル料 | 収集運搬費用 |
パナソニック・三洋・JVCケンウッド LG Electro・ハイアールジャパン・TVS REGZA | 2,420円 | 2,500円 |
日立グローバルライフ・シャープ・三菱電機・ソニー・富士通ゼネラル アイワ・船井電機・良品計画・サムスン電子ジャパン・ノーリツ | 2,970円 | 2,500円 |
ノジマ・ドウシシャ・指定法人(その他) | 3,700円 | 2,500円 |
ヤマダHD | 2,695円 | 2,500円 |
このように、メーカーとサイズによって値段が前後します。15型以下であれば収集運搬費とリサイクル料合わせて4,000円〜5,000円、16型以上なら5,000円〜6,000円程度で処分可能です。
フリマサイトや譲渡ならリサイクル法を気にしなくていい
もし処分費用や家電リサイクル法のことを考えずに処分したいなら、フリマサイトやジモティなどで譲渡することを考えましょう。
この方法であれば、他人にブラウン管を譲る形になるため、自分で廃棄処分する必要がありません。そのため、廃棄処分の手間を考えるのであればおすすめの方法といえます。
とはいえ出品や発送、他人とのコミュニケーションといった別の手間は発生します。手間はかかりますが、自分で支払うお金は限りなく抑えられるでしょう。
楽に処分したいなら不用品回収業者がおすすめです
ブラウン管テレビの処分方法9選
それではさっそく、ブラウン管テレビを処分する方法を9つご紹介します。その方法は以下のとおり。
- 指定引取場所に持ち込みして処分
- 不用品回収業者に引き取り処分を依頼
- リサイクルショップの買取
- 購入店に引き取りしてもらう
- ヤマダ電機など家電量販店で引き取り
- 買い替え時ならお店に引き取ってもらう
- 引っ越し時なら引っ越し業者に引き取ってもらう
- フリマアプリ・オークションサイトで売る
- ジモティーで引き取り手を探す
それぞれの方法について解説していきますので、チェックしてみてくださいね。
ブラウン管以外のテレビの捨て方を知りたい方はこちらを読んでみてください。
指定引取場所に持ち込みして処分
最初にご紹介する方法は、自治体にしてされた指定取引所に持ち込んで処分する方法です。指定取引所とは各自治体が指定している特定家庭用機器を処分できる企業で、リサイクル料金のみで処分できるため少しお得です。
通常の処分方法であればリサイクル料金と収集運搬費用がかかります。しかし、指定取引所であればその企業が処分してくれるため、収集運搬費用がかからないのです。
しかし、自分で持ち込まないといけないため車が必要でしょう。利用するための手順はこのとおり。
- 郵便局で指定の用紙を記入し、家電リサイクル券を購入する
- 指定取引所に連絡し日程を合わせる
- ブラウン管テレビを指定取引所に持っていく
リサイクル料金として家電リサイクル券の購入が必要なので注意しましょう。
不用品回収業者に引き取り処分を依頼
手間をかけたくないという人は不用品回収業者へ依頼するのがおすすめです。不用品回収業者であれば自宅まで来てくれてブラウン管の処分をしてくれるので、もっとも楽に処分できるでしょう。
デメリットといえば費用がかかるくらいなもので、自分がすることは何もなく簡単に処分できます。また、ブラウン管テレビ以外のゴミも一緒に処分できるので断捨離したい人におすすめです。
即日処分が可能なので、急な引越しにも対応可能。少しでも楽したい人はぜひ検討してみてください。
不用品回収業者の依頼を検討されている方は、不用品回収業者のメリット・デメリットの記事を読んでみてください。
リサイクルショップの買取
少しでもお金に変えたいという人は、リサイクルショップに買い取ってもらう方法がおすすめです。リサイクルショップが買い取ってもらえれば、少額でもお金に還元できますよ。
とはいえブラウン管テレビはほとんどが10年以上前の商品。そのため、家電としての価値はつきません。
現在のブラウン管テレビで買い取ってもらえるものは以下のようなもの。
- レトロなデザインでインテリアとして価値があるもの
- ビデオデッキが内蔵されたタイプのもの
家電としてでなく、インテリアとして価値が高いものであればリサイクルショップで買い取ってもらえるでしょう。もちろん、汚れが少ないキレイなものは価値が高くなります。
また、ビデオデッキが内蔵されたテレビデオと呼ばれるものも買い取ってもらえるでしょう。テレビデオであれば古いビデオテープの再生が可能です。
そのため、懐かしいビデオを見たいという人から需要が高い商品です。もしテレビデオタイプのブラウン管テレビを持っているならば、リサイクルショップで査定を受けてみてください。
購入店に引き取りしてもらう
ブラウン管テレビは購入した店舗に引き取ってもらうことも可能です。この場合もリサイクル料金と収集運搬費用の支払いが求められます。
また、店舗によっては購入したことがわかるものを求められることもあります。そのため、レシートや保証書があれば準備してください。
とはいえブラウン管テレビは発売されてからかなりの年月が経っている商品。購入店舗がなくなっている可能性やわからないこともあるでしょう。
そんな時はこの後紹介する家電量販店の引き取りを検討してみてください。少し収集運搬料が高くなりますが、確実に処分してもらえるでしょう。
ヤマダ電機など家電量販店で引き取り
購入した店舗でなくても、ヤマダ電機などの家電量販店は処分してくれます。そのため、最寄りの家電量販店に相談してもよいでしょう。
ヤマダ電機のほか、エディオンやケーズデンキなど全国展開している家電量販店であれば、ブラウン管テレビを処分してくれます。
また一部の店舗では、訪問回収も可能。別途訪問費用がかかりますが、車がない人におすすめですよ。
値段は店舗によるので問い合わせてみてくださいね。
買い替え時ならお店に引き取ってもらう
新しいテレビを買い替えるタイミングであれば、その時に古いブラウン管テレビを引き取ってもらえますよ。その場合、少し収集運搬費用が割引されることも。
また、ネット通販で買った場合にもそのまま引き取ってもらうこともできる店舗もあります。その場合、訪問費用がかからず少しお得に処分可能です。
ただし、買ったテレビが1台なら引き取ってもらえるブラウン管テレビも1台です。買ったテレビと同数のみ処分できるので気をつけてください。
引っ越し時なら引っ越し業者に引き取ってもらう
引越し業者に依頼して引越す予定がある場合、引越し業者にテレビの処分を依頼できます。その場合には別途料金が必要になり、通常の処分方法よりも少し割高になる可能性が高いでしょう。
とはいえ不要になったテレビを買い取ってくれる業者もあります。特にレトロでインテリアとして使えるものやテレビデオであれば買い取ってもらえる可能性がありますよ。
ただし、以下の条件があるため注意が必要です。
- 引越し業者を利用した人に限る
- 処分費用が上乗せされる
- 事前に連絡が必要
引越し業者へ依頼した人以外は引越し業者にブラウン管テレビの処分を依頼できないので注意してください。また処分費用の上乗せや事前連絡も必要ですよ。
引っ越し業者は業者により不用品の処分を行っていない業者もいるので、確認が必要です。引っ越し時に不用品回収をセットで依頼できる業者はこちらの記事をご確認ください。
フリマアプリ・オークションサイトで売る
少しでも高く売りたいという人は、フリマアプリ・オークションサイトの利用も検討してみてください。買手のニーズと合致すれば、ブラウン管テレビも高く売れる可能性がありますよ。
需要が高いブラウン管テレビはリサイクルショップと同様で、インテリアとして使えるものやテレビデオなら高く売れるかもしれません。もし持っていたら、ぜひ利用を検討してみてください。
ただし、フリマアプリ・オークションサイトの利用手数料や送料が発生する点には注意が必要です。せっかく売れても、これらの諸経費で赤字になってしまったら意味がありません。
特に送料に注意。佐川急便を例に見てみましょう。
佐川急便では80kg以下のものを対象に荷物の大きさが奥行き・横幅・高さの3辺合計の長さで算定されます。
サイズによる値段は以下のとおりです。
サイズ(cm) | 値段(円) |
170~200 | 4,620 |
220~240 | 5,170 |
260~300 | 5,720 |
350 | 7,370 |
400 | 9,570 |
450 | 12,870 |
500 | 15,070 |
550 | 18,370 |
600 | 22,220 |
このように、大きければかなり送料がかかってしまいます。しっかりと利益を出すためにも、これらの経費を頭に入れながら出品しましょう。
ジモティーで引き取り手を探す
リサイクルショップやフリマアプリ・オークションサイトで売れなかったブラウン管テレビを無料で処分したいという人は、ジモティーを利用してみてください。
ジモティーであればブラウン管テレビを欲しい人に無料で譲渡することが可能です。ブラウン管テレビを欲しい人とやり取りをするため、お互いWinーWinの関係が成り立つでしょう。
トラブル防止のために、しっかりとコミュニケーションはとってください。どちらかが車を出せるとスムーズに引渡できるでしょう。
ジモティーの賢い使い方についてはこちらの記事を参考にしてみてください。
ブラウン管テレビを解体して無料で捨てる方法はあり?
ここまで読んでいただければブラウン管の処分には費用がかかることがわかっていただけたと思います。無料で処分するなら、ジモティなどで無料の譲渡を検討しましょう。
しかし、ブラウン管テレビを解体すれば無料で捨てられるのではないか?そう思った人もいらっしゃるかもしれません。
結論からいえば、それは可能です。ブラウン管テレビを解体すれば、不燃ゴミ・資源ゴミとして処分できます。
ただし、これはあまりおすすめしません。とにかく手間がかかるからです。
ブラウン管テレビの分解自体は簡単にできます。ネジを外したらパーツごとに分けられるため、ネジを外すだけで分解できるでしょう。
問題は分解した後。無料で処分しようとすると不燃ゴミや資源ゴミに出さないといけませんが、不燃ゴミとして出すためには30cm以下まで壊す必要があります。
ブラウン管テレビはガラスや鉄製品で構成されています。DIYに慣れていない人がガラスや鉄を細かく分解するのは危険を伴い大変な作業です。
また、工具を揃えることにもお金がかかります。インパクトドライバーやニッパーなど特殊な工具を揃えないといけないため、その分の手間もかかります。
これらを所持していて、DIYに慣れていないという人は自分で分解しないほうがよいでしょう。
怪我するので、無理はしないでね!
解体して捨てるのは違法ではない
冒頭で家電リサイクル法では、テレビを含む特定家庭用機器は適切に処分されないと処罰の対象となると説明しました。
そのため、解体して捨てると処罰されるのではないかと思った人もいるかもしれません。しかし、個人で解体しても処罰対象にはならないためご安心ください。
実は家電リサイクル法は企業に対しての法律であり、個人は処罰対象とはなりません。そのため、現時点では個人で解体して処分することは違法でなく可能です。
とはいえあまりおすすめできる方法ではありません。安全に処分するためにも、家電量販店や不用品回収業者への依頼をおすすめします。
回収業者・家電店・指定引き取り場所の比較
ここからは、ブラウン管テレビを処分する際の費用・手間を比較します。不用品回収業者・家電量販店・指定取引所それぞれで比較しますので、ぜひチェックしてみてください。
費用の比較
不用品回収業者・家電量販店・指定取引所の費用をそれぞれ表にまとめてみました。
処分方法 | 料金 |
不用品回収業者 | 2,000円~5,000円 |
家電量販店 | 3,000円~5,000円 |
指定取引所 | 1,300円~3,000円 |
おそらく多くの場合指定取引所での費用が安く済むでしょう。理由としては指定取引所は自分で持ち込むために、リサイクル料金のみで処分できるからです。
家電量販店ではリサイクル料金に加えて、収集運搬費用まで負担しないといけません。そのため、指定取引所よりも高くなります。
不用品回収業者では出張費や処分料としてこの程度費用がかかることがほとんどです。
手間の比較
処分にかかる手間についてもまとめてみましたので参考にしてみてください。
処分方法 | 手間 |
不用品回収業者 | 電話予約するのみで運搬などの手間がかからない |
家電量販店 | 直接店舗に持ち込む必要あり 出張も可能だが料金が上乗せされる |
指定取引所 | 自分で持っていく必要があり 事前にリサイクル券を郵便局で買わないといけない 持っていける日が決められていて都合を合わせにくい |
1番楽なのは不用品回収業者です。不用品回収業者であれば自分ですることは予約することのみで、業者が取りに来てくれるので自分でかかる手間はほぼないといっても過言ではありません。
家電量販店・指定取引所では自分で持ち込みしないといけないうえ、指定取引所は郵便局でリサイクル券を買う手間もかかります。
家電量販店は出張引き取りしてくれることもありますが、その分出張料金がかかります。料金と手間を考慮すると、不用品回収業者が1番おすすめです。
もしテレビ台も一緒に捨てたいという方は、不用品回収業者はテレビ台も一緒に回収してくれます。
テレビ台の捨て方はブラウン管テレビとは別の処分方法になるため一苦労です。
テレビ台の処分方法はこちらの記事で纏めています。
ブラウン管テレビ以外もまとめて引き取りしてくれるのも、不用品回収業者がおすすめできる理由です。
最も簡単な処分は不用品回収業者
ここまでブラウン管テレビの処分方法について解説してきました。ポイントは以下のとおり。
- ブラウン管テレビは家電リサイクル法によって適切に処分されないといけない
- 処分にはリサイクル料金と収集運搬費用がかかる
- レトロな雰囲気なものとテレビデオタイプならリサイクルショップで需要がある
これらのことや料金・手間を考慮した時に、1番おすすめの方法は不用品回収の業者を利用すること。不用品回収業者であれば料金を抑えつつ、処分時の手間を減らせます。
処分時には家まで取りに来てくれるうえ、ブラウン管テレビ以外の不用品まで回収してくれます。また、需要があるものでは買取サービスで買い取ってくれることもあるのでおすすめですよ。
もし不用品回収業者で悩んでいるのであれば、「片付け侍」がおすすめです。片付け侍を利用するメリットは以下のとおり。
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