鉄くずや金属・スチールは、不燃ゴミとして処分が難しいものです。家庭から出る小さなものは自治体の不燃ゴミとして処理できますが、「大きな鉄くず屑の捨て方が分からない!」「安全に捨てる方法はある?」といった疑問があります。
今回は鉄くずを正しく捨てるため、鉄くずの種類についても細かく記載します。鉄くずの処分方法でお困りの際は、ぜひ最後までご覧ください。この記事を読めば、放置しがちな鉄くずも一度に片付けることができますよ。
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目次
鉄くずの特徴を解説
鉄くずとは、鉄出来たゴミの総称で、空き缶やネジ・釘などが有名ですね。また工場で発生した鉄製のゴミも鉄くずの一種であり、金属加工などの鉄を加工する過程で発生する際に出た全般のゴミを、鉄くずと呼んでいます。
リサイクル可能な為、処分費用は抑えられる
鉄くずは焼却できません。そのため処分後にリサイクルされ、別の形に生まれ変わるのです。こうして生まれた鉄くずは、建築材料や交通機関、家電製品など様々な場面で再利用され、私たちの生活を支えています。鉄くずを適切に処理し、リサイクルに回すことは、環境にも経済にも大きなメリットがあるのです。
なお鉄くずのリサイクル率は驚くべき92%にも達し、これは産業廃棄物の中では非常に高い数字です日本では積極的な鉄のリサイクルが推進されており、リサイクル方法には、以下の2つがあります。
- 金属回収
- 金属精錬
金属くずは産業廃棄物の中でもリサイクルが比較的容易であり、ほとんどが再利用されています。そのため金属くずの処分費用は他の産業廃棄物に比べて非常に少額です。
買取可能
金属くずはリサイクルできるうえ価値も高いため、鉄スクラップなどの買取業者によって収集されます。ただしリサイクルする際には、異物の除去が必要となるため注意しましょう。プラスチックやゴムなどの付着物を取り除くことで、リサイクルの効率を高めることができます。
金属くずの買取業者は多数あり、特に鉄くずやアルミニウムくずなどは価格がつきます。近年では、携帯電話やパソコンなどに含まれるレアメタルの需要が高まり、無料回収して非鉄金属を取り出す業者も増えています。
金属を処分する際には、単に埋め立てるだけでなく、買取サービスを利用することもおすすめです。
鉄くずの2つの処理方法
回収された鉄くずは主に2つの方法で処理されます。
- リサイクル処理
- 埋め立て処理
それぞれの違いを見ていきましょう。
リサイクル処理
金属くずは、現代ではほとんどがリサイクルされています。環境省の報告書によれば、令和2年度に排出された金属くずの96%が再生利用される計算です。リサイクル処理には主に以下の方法があります。
- 金属部分を取り出して回収する方法
- 不純物を含む金属を精錬して高純度な金属を取り出す方法
この二つの方法を駆使して、金属くずの有効な再利用を実現しています。
埋め立て処理
現在ではほとんどの鉄くずはリサイクルされ、再利用されています。そのためリサイクル処理できない金属くずはわずかであり、最終的には埋め立て処理されます。このような金属くずは全体の数パーセントに満たないほどです。
金属くずは産業廃棄物の中でも再利用される割合が高いですが、再び資源として利用するためには、リサイクル前に不純物を取り除く必要があります。
不純物が多い鉄くずや汚染された鉄くずなど、再利用が難しい場合に限り、埋め立て処理される仕組みです。
鉄くずの処分方法7選
ここでは鉄くずの処理方法を7つ解説していきます
- 小さな鉄くずは自治体の不燃ゴミ
- 大きめの鉄くずは粗大ゴミ
- クリーンセンターに持ち込み
- 鉄スクラップ・金属回収業者
- 不用品回収業者
- 買取業者に買取してもらう
- 法人の鉄くずは産業廃棄物として処分
鉄くずは正しく処理すれば、リサイクルされて生まれ変わります。環境のためにも、分別方法や処分方法について知っておきましょう。
小さな鉄くずは自治体の不燃ゴミ
家庭から出る小さな鉄くずを処分する方法はいくつかあります。例えば以下のものが該当します。
- ネジ
- プルタブ
- クギ
- やかん
- アイロン
- なべ
まず自治体の燃えないゴミとして指定されているものは、小さな家電製品を専用のゴミ袋に入れて、指定された日に出せば無料で処分できます。
大きめの鉄くずは粗大ゴミ
鉄くずを処分する際、自治体指定のゴミ袋に入らない大きなものは粗大ゴミとして扱われます。自治体によって異なりますが、おもに50センチ以上の大きさを持つものが該当するため、出す前に注意しましょう。自治体に依頼する前の手順は以下の通りです。
- 自治体の粗大ゴミの受付窓口に連絡する
- 鉄くずの詳細について伝える、処分費用や回収日を確認する
- コンビニやスーパーで粗大ゴミシールを購入し、鉄くずに貼る
- 指定の日に集積所へ鉄くずを運ぶ
無事回収されれば、処分は完了です。家庭から出る鉄くずの場合、まずは粗大ゴミとして処分できないか調べてみましょう。
特に30cm以上の長さや一定の分厚さがある場合は、粗大ゴミに該当する可能性が高いです。ただし単純な鉄の板や棒などは粗大ゴミとして回収してもらうことが難しい可能性も。その場合は、自治体に問い合わせて適切な処分方法を確認することが重要してくださいね。
クリーンセンターに持ち込み
家庭から出る鉄くずを直接処理場まで持ち込む方法があります。自治体によっては、事前に電話かFAXによる申し込みが必要なので注意しましょう。事業系の鉄くずでも数十円程度~数百円、産業廃棄物でも約数百円程度です。
クリーンセンターは市街地から離れている場合が多いため、車があると搬送に便利ですよ。市のクリーンセンターなら安価で引き取ってくれるため、処分費用を節約したい人にもオススメです。
鉄スクラップ・金属回収業者
建築工事や製造工場から出る金属屑や鉄などは、買い取られることがあります。一般的な買取相場は、1キロあたり数十円ほどですが、銅や電気のケーブルなどならさらに高価で買い取られる場合も。
家庭やオフィスからはあまり多量に出ることはないため、買取業者によっては「100kg〜」などの引取条件が設けられているケースも。もし大きな鉄や金属くずを処分する場合は、スクラップ回収業者に依頼することが最も確実です。
特に規模の大きい金属などは買い取ってもらえるため、相談してみるとよいでしょう。
不用品回収業者
不用品回収業者なら、鉄くずはもちろん、なんでも回収可能です。
- 家庭ゴミから事業系のゴミまで、電話一本で手配が完了
- 分別や運び出しもすべて業者が行う
基本的に依頼者は何もしなくてOK。キレイになる様子を見守るだけで問題ありません。多くの業者が無料の出張見積もりを提供しているため、一度依頼してみるとよいでしょう。忙しい人や急いで処分したい人にとっては非常に便利なサービスです。
さらに「産業廃棄物収集運搬許可」を持っている業者なら、事業所から出た鉄くずも回収可能です。
「ゴミの分別や運び出しの手間を省きたい」「すぐに鉄くずを処分したい」といった場合は、検討してみてくださいね。
まず不用品回収業者のメリット・デメリットを知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
買取業者に買取してもらう
オフィス家具買取業者に依頼すれば、家具の他にパソコンやサーバなども処分が依頼できます。家具や機器は、リサイクル率の高い金属ゴミとして買い取られることも。
鉄くずは再利用可能な資源であるため、買取業者に依頼することで売却することができます。無事売れれば、処分費用は無料で済むため、見積もりだけでも依頼するとよいでしょう。買取業者なら、事業系の鉄くずであっても処分が可能です。売却先としては、金属加工業者やスクラップ買取業者があります。
インターネットで検索すれば、自宅の近くに買取業者が見つかることでしょう。売却額は相場により変動しますが、一般的に1kgあたり数十円~数百円程度です。大量の鉄くずを売却する場合は、その重量に応じた価格が付けられます。
ただし、大量の鉄くずを運搬する際には、専用の重機が必要となります。この重機の費用は数万円程度となり運ぶ鉄くずの量によって変動します。
売却額から重機費用を差し引いた金額を売却代金として受けとりますが、費用が売却額を下回る場合もあるため注意してください。
法人の鉄くずは産業廃棄物として処分
オフィスで発生する鉄くずやゴミには、処分方法や取り扱い業者が異なるため注意が必要です。
オフィスゴミの処分に関しては、金属ゴミとそれ以外のゴミに分類されます。金属ゴミは産業廃棄物に該当し、その処分には専門の業者を利用する必要があります。
一方、その他のゴミは事業系一般廃棄物となるため混ぜないようにしましょう。業者に依頼する際は、オフィスゴミの内容を詳細に伝えるとスムーズに対応してもらえます。
事業で発生した鉄くずは産業廃棄物に該当し、自治体の一般的なゴミ回収に出すことはできません。専門の業者に依頼して買取や回収をしてもらう必要があります。
オフィスから出る鉄くずは、デスクや椅子、パソコン、棚、スチールラックなど多岐にわたりますが、その処分には産業廃棄物処理の認可を受けた業者への依頼が必要です。
スチールラックの処分方法や費用はこちらの記事でも纏めています。
処分に悩む鉄くずの種類
鉄くずとは、主に鉄から構成されたものを指しますが、非鉄金属である以下のものも含まれます。
- アルミニウム
- ステンレス
- 金
- 銀
- 銅
これらの金属を見分ける際には、磁石を利用する方法もあります。鉄は磁石に引き寄せられますが、非鉄金属は磁石に反応しません。ただし、ステンレスには例外があり、中に含まれる鉄によって一部は磁石にくっつく場合もあります。
さらに細かく見ていきましょう。
鉄くずの一例
分類 | 説明 | 買取価値 |
新断スクラップ | 金属製品を製造する工場などから発生する鋼板などを加工した後の端材です。 | 高め |
鋼ダライ粉 | 金属加工の工場から発生する切削くずのことで、切粉、ダライ粉とも呼ばれます | 低め |
鋳物 | 機械などに使用されている金属です。割れやすい性質があります | 低め |
級外 | ジュース缶や鉄ワイヤーなどに含まれる金属類です | 低め |
機械・工具スクラップ | 主に工事現場で使用される工具に使われた金属です。中古商品として再販できることもあります。 | 高め |
ドラム缶 | ドラム缶や一斗缶が該当します。ただし密閉されている場合や、内部に残液がある場合、処理が難しくなる場合も。 | 低め |
鉄スクラップや鉄屑は、リサイクルのプロセスや製品の種類によって回収の有無や価格が異なります。鉄は身近な場所でもっとも使用される金属の一つであり、環境への配慮も含めてリサイクルが推奨されています。
鉄くずの処分費用
ここでは鉄くずを処分する際の費用相場を見ていきましょう。
処分方法 | 費用相場 |
普通ゴミ | 無料 |
粗大ゴミ | 500~1,500円 |
スクラップ業者 | 数十円程度/㎏~ |
買取業者 | 無料※業者による |
不用品回収業者 | 数千円~※業者による |
鉄くず回収買取の流れ
鉄くずを専門業者やスクラップ業者・不用品回収御者へ売る場合、買取の流れは以下の通りです。ただし業者によって手順は異なるため、予め確認しておくと安心です。
買取業者へ相談・受付
まずは買取業者へ鉄くず処分について相談しましょう。相談は電話やメール・ラインなどから問い合わせ可能です。
依頼前には必ず見積書を発行してもうらうのを忘れずに。複数の業者に見積書をもらう「相見積もり」をすれば、相場が分かるためオススメです。金額や作業内容に納得したら、正式に契約を結びます。
回収日の予約
契約後に回収日の調整を行いましょう。まずは業者に希望を伝えてみてください。希望配下のように伝えると分かりやすいですよ。
- 平日は仕事なので土日がよい
- 昼間は忙しいため夜間がよい
- 午前中は忙しいため、午後からがよい
- ○○時以降なら空いている
時間帯はなるべく具体的に伝えると、業者も調整しやすくなります。他に作業に関する希望や疑問点などがあれば、併せて確認しておきましょう。
回収
回収日当日に、業者が指定場所までやってきます。処分したい鉄くずを引き渡しましょう。予め鉄くずを一箇所にまとめておくと、作業がスムーズに行われます。
作業は運搬から積み込みまで、全てスタッフ任せでOK。特に手伝う必要はありません。主にユンボやグラップル、マグネットクレーンなどが使われます。
処分時は危険な作業も多いため、離れた場所で待機しましょう。
検品・軽量
全ての鉄くずを回収し終えたら、業者が検品を行います。買取価格×重量で計算を行い、売却代金が支払われます。
売却代金は少額であれば、その場で支払われる場合も多いですが、高額なら後日振り込みとなるケースも。また回収できない鉄くずは有料で処分も依頼できます。
買取金の受け取り
回収が完了したら、買取金の受け取りを行います。売却代金はほとんどの場合、現金で支払われます。確実に受け取るようにしましょう。
鉄くず回収買取の相場
鉄くずは大量に処分するほどに買取単価は高くなる傾向にあります。理由はリサイクルできる部分が多いほど、買取業者にとってもメリットが大きいためです。ここでは鉄くずがどのくらいで売れるのか、相場について解説します。
1,000kg以下の鉄くず買取相場
各鉄くずの1000㎏以下の買取相場は以下の通りです。
項目 | 価格 |
ピカ線(1号銅線) | 660円/1㎏ |
込銅 | 600円/1㎏ |
真鍮 | 400円以下/1kg当り |
込真鍮 | 370円以下/1kg当り |
電線・銅線(銅率80%) | 500円以下/1kg当り |
電線・銅線(銅率65%) | 350円以下/1kg当り |
電線・銅線(銅率45%) | 240円以下/1kg当り |
アルミサッシ | 80円以下/1kg当り |
ステンレス(304) | 100円以下/1kg当り |
鉄(特級) | 27円以下/1kg当り |
2024年2月時点 参考 有限会社 武藤商店
1,000kg以上の鉄くず買取相場
鉄くずは重量が増えるほどに処分費用を上がる傾向にあります。ここでは1000㎏を超えた場合の買取相場を見ていきます。
項目 | 価格 |
ピカ線(1号銅線) | 720円/1㎏ |
込銅 | 660円/1㎏ |
真鍮 | 400円/1kg当り |
込真鍮 | 370円/1kg当り |
電線・銅線(銅率80%) | 500円/1kg当り |
電線・銅線(銅率65%) | 350円/1kg当り |
電線・銅線(銅率45%) | 240円/1kg当り |
アルミサッシ | 80円/1kg当り |
ステンレス(304) | 100円/1kg当り |
鉄(特級) | 30円/1kg当り |
2024年2月時点 参考 有限会社 武藤商店
鉄くず買取の注意点
金属だけで構成されていることはまれで、例えばパイプ椅子などはスチールの骨組みとクッション部分が含まれます。
このような不純物が含まれていると、分別に手間がかかり処分費用も高くなる恐れがあるため注意が必要です。処分費用を節約するなら、可能な限り自分たちで分別してもよいでしょう。
また金属くずの買い取り価格は常に変動しており、短期間で価値が落ちてしまう可能性も考えられます。業者に依頼する際には、最新の情報を知っておきましょう。
金属くずの全体量はリサイクル業者に引き渡してから決定されることが一般的ですので、あらかじめ見積もっていた全体量との差異に注意する必要があります。
他にも金属くずが他の素材と一体になっている場合、買い取りを断られることがあります。他の素材と一体になっている場合、金属の比率は買い取りの可否にあまり関係しません。
たとえ金属が廃棄物の大部分を占めていても、他の素材と組み合わさっている場合には買い取りを断られることがあるため、注意が必要です。
回収を依頼する前に、他の素材と一体になっていないかをチェックすることが重要です。
鉄くずを纏めて廃棄するなら不用品回収業者へ依頼
家庭で出る鉄くずは、少量なら自治体のゴミで処理できますが、大きな鉄くずや他のゴミが混ざっている場合は、不用品回収の片付け侍にお任せください。
当社なら当日対応可能!電話いただいてから最短30分で駆けつけます。さらに早朝や深夜でもOK!また、鉄くずの価値を見極め、高価買取も検討可能です。見積もりは無料ですので、お気軽にご相談ください。
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