え？100円？着物の買取値段が二束三文でがっかり。安い理由と高額買取の方法とは？

「着物買取の査定を依頼したら、結果が100円」大切な着物を、二束三文で手放したくないですよね。しかし、着物の状態や買取業者選びの失敗から、安い査定額が出ることは事実あります。

この記事では、着物買取で100円や二束三文になる自体はあり得るのか、着物買取の査定額が100円になる理由、着物を高く売るポイントを解説。最後に、着物を高値で買い取ってくれる業者を5つ紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

着物買取で100円や二束三文はあり得る！

着物の買取業者に査定を依頼した結果「まとめて100円」なんて、二束三文になってしまうことは現実にあるのでしょうか？結論からいうと、本当に安い査定額になることはありえます。

なぜなら着物の需要はどんどん下がっており、市場価値が低くなっているためです。また、着物の状態やデザイン、また素材や保存状況なども価値に関係します。

もしも安い査定額を提示されてしまったらどうすべきか、100円で着物を手放したらどうなるのかを説明します。

もし1社だけで100円だった場合は複数業者に査定を依頼しよう

もしもあなたの着物が1社から100円と言われた場合は、他の業者にも見積もりを依頼しましょう。着物の買取相場は業者によって異なり、他の業者なら高く買い取れる可能性があるからです。

その業者があなたの着物を安く買い叩こうとしているだけで、本当は価値のある着物の可能性は捨てきれません。少しでも高く買い取ってくれる業者を探す意味でも、着物買取は1社に決め撃ちせずに、複数の会社へ見積もりを依頼したほうが良いです。

100円で売った着物の儲けのからくり

そもそも、100円で着物を買い取って業者側に何の得があるのか気になりますよね。100円にしかならない着物は市場でもさほど価値がないはずであり、業者側としても高く転売ができません。ではなぜ、着物買取業者は100円であっても着物を買い取るのでしょうか？

つまり、100円で着物を売っても業者がその価格で転売するわけではありません。クリーニングやメンテナンスをしてから、着物を必要としている人へ転売するまでが着物買取業者の仕事です。あなたが100円で販売した着物を綺麗にし、1000円で売れば業者側もそれなりの利益が出せるはず。

このように着物買取は依頼者からの着物を転売するサイクルで成り立っており、その際にかかるコストなどを差し引いて査定額を提示しています。100円になってしまったのは買取業者が損をしないギリギリの設定額といえるのです。

着物の買取価格が100円になる7つの要因

シミなどの汚れが多い着物

シミやカビ、黄ばみなどの汚れは、着物の価値を最も大きく下げる要因です。特に黒や赤などの濃い色の着物は、保管中に色移りやシミが目立ちやすく、クリーニングでも完全な修復が難しいケースが多いです。

長期保管による虫食いやカビの発生も深刻な問題となります。これらの損傷は着物の生地を傷めるだけでなく、着用時の安全性にも関わる問題となるため、買取業者は極めて厳しい目で査定を行います。特に帯や襟周りの汚れは、着用時に目立つ部分であるため、買取価格を大きく下げる原因となってしまいます。

色柄・デザインが古すぎる着物

昭和時代のレトロな柄や、現代では好まれにくいデザインの着物は、需要が極めて低くなります。中古市場での再販が難しく、たとえ状態が良好でも買取価格は大幅に下がってしまいます。

特に派手な色使いや大柄の模様、時代を感じさせる図柄は、現代の着物ファッションの傾向とかけ離れているためです。着物市場では、シンプルで上品な柄や、現代的なデザインの方が好まれる傾向にあり、古いデザインの着物は、たとえ高級な素材を使用していても、その価値を十分に評価されないことが多いです。

ポリエステルなど安価な素材の着物

化学繊維で作られた着物は、そもそもの商品価値が低く設定されています。特にポリエステルの着物は、正絹などの高級素材と比べて耐久性も低く、中古市場ではほとんど価値を見出されません。

また、化繊の着物は着用時の質感や着心地が本物とは大きく異なります。特に夏場は蒸れやすく、冬場は静電気が発生しやすいなどの特徴があり、これらの要因が中古市場での需要低下につながっています。着物愛好家の多くは本物志向が強く、安価な素材の着物はほとんど見向きもされないのが現状です。

サイズが小さい着物

小さいサイズの着物は、着用できる人が限られるため、需要が著しく低下します。特に子供用の着物は成長とともに着られなくなるため、リサイクル市場での価値はほとんどありません。

また、着物の場合、大きいサイズは着付けの技術で調整が可能ですが、小さいサイズは対応が難しいです。そのため、体型の多様化が進む現代では、標準サイズよりも大きめの着物の方が需要が高く、小さいサイズの着物は買い手が極めて限定されてしまいます。

証紙や付属品がない着物

証紙は着物の品質や製造元を証明する重要な要素です。これらが欠落している場合、着物の真贋や価値を正確に判断することが難しくなり、結果として大幅な価格下落を招きます。

また、箱書きや付属の帯、長襦袢などの付属品も着物の価値を左右する重要な要素です。特に高級な着物の場合、これらの付属品一式が揃っていることで、本来の価値が保たれます。付属品の欠落は、商品としての完成度を下げ、買取価格の大幅な減額につながるので、できるだけ付属品は揃えておきましょう。

業者により査定基準が異なる

着物の買取価格は業者によって大きく異なることがあります。これは各業者が持つ販売ルートや在庫状況、専門性の違いによるものです。同じ着物でも、業者によって数倍もの価格差が生じる可能性があります。

特に着物専門の買取業者と総合リサイクルショップでは、査定基準が大きく異なります。着物専門店は素材や作りの細かな部分まで見極めて査定を行いますが、総合店では簡易的な査定になりがちです。そのため、同じ着物でも専門店とそうでない店では、査定額に大きな開きが出ることがあります。

悪徳業者の可能性も！

一部の悪徳業者は、高額買取を謳いながら、実際の査定では様々な理由をつけて買取価格を不当に引き下げてきます。中には着物の本来の価値を無視して、一律で極めて安い価格を提示する業者も存在するため、信頼できる業者選びが重要です。

このような業者の多くは、電話での査定額と実際の買取額に大きな差があったり、強引な買取を迫ったりする特徴があります。また、業者の実店舗がない、もしくは所在地が不明確なケースも要注意です。トラブルを避けるためにも、必ず複数の信頼できる業者で査定を受けることをおすすめします。

そもそも高く売れる着物の特徴とは

着物そのものの価値が低ければ、100円や二束三文にしかならないことは多々あります。まずは、高く売れる着物がどんなものか理解して、着物の価値を把握してから買取査定に出しましょう。

正絹など高級素材で作られたもの

正絹（本物の絹糸）で作られた着物は、その品質と希少性から高値での取引が期待できます。特に丹後ちりめんや本塩沢など、伝統的な織り方で作られた生地は、その独特の風合いと品質の高さから、着物愛好家に高く評価されています。

また、正絹は着用時の肌触りや保温性、吸湿性に優れ、長年使用しても品格を保つことができる素材です。手間のかかる製法と職人の技術が必要とされるため、中古市場でも安定した価値を保っており、状態が良ければ高額での買取が見込めます。

証紙や落款がついた正規・有名作家のもの

着物に付属する証紙や落款は、その作品の価値を証明する重要な要素です。特に人間国宝や著名な染織作家による作品は、芸術的価値も加わり、プレミアムが付くケースが多くあります。

また、有名作家の着物は、デザインや技法、素材選びなど、あらゆる面で卓越した品質を誇ります。証紙や落款があることで、その価値が公的に保証され、買取業者も安心して高額査定を提示することができます。作家の知名度や実績によっては、美術品としての価値も認められます。

西陣織、友禅、絣、紬などの着物

伝統的な織り方や染め方を用いた着物は、その技法の希少性から高い評価を受けます。西陣織の優美な文様や、友禅染めの繊細な色使い、手織りの絣や紬が持つ独特の風合いは、現代でも変わらぬ人気を誇っています。

さらに、これらの伝統技法による着物は、職人の手仕事による芸術性の高さが特徴です。一点一点が手作業で仕上げられるため、大量生産品にはない価値があります。特に古くからの技法を守り続けている産地の作品は、その希少性から高額での取引が期待できます。

保存状態が良いもの

シミや汚れがなく、適切に保管されてきた着物は、その状態の良さから高値が期待できます。特に収納時の折りジワが少なく、色褪せや変色のない着物は、着用可能な状態を保っているため、中古市場でも需要が高くなります。

また、箱や風呂敷などの付属品が揃っていることも、高額査定につながる重要な要素です。防虫・防カビ対策が適切に行われ、定期的な手入れがなされている着物は、長期保存による劣化も少なく、その分買取価格も高くなります。たとえ古い着物でも、保存状態が良ければ、当時の風合いや価値を保ったまま取引されることがあります。

着物を高く売るための5つのポイント

次に、手元の着物をなるべく高く売るためのポイントを5つ紹介します。

複数の買取業者から相見積もりを取る

着物の買取価格は業者によって大きく異なることがあり、時には数倍もの差が出ることも珍しくありません。これは各業者が持つ販売ルートや在庫状況、専門知識の違いによるものです。特に高額な着物の場合、相見積もりを取ることで大きな価格差を見つけられる可能性が高くなります。

また、複数の業者に査定を依頼することで、それぞれの評価ポイントや市場価値を知ることができます。これにより、自分が所有する着物の価値をより正確に把握でき、適正価格での売却が可能になります。インターネットでの一括査定サービスを利用すれば、効率的に複数の見積もりを取ることができます。

総合リユースショップより専門買取業者が良い

着物専門の買取業者は、着物に関する深い知識と経験を持っているため、着物の価値を正確に見極めることができます。特に古い着物や希少価値の高い着物は、専門業者でなければその本当の価値を見出すことが難しい場合があります。

一方、総合リユースショップでは、着物の細かな価値を十分に評価できないことが多く、結果として査定額が低くなりがちです。専門業者は独自の販売ルートも持っているため、高額での買取が期待できます。特に高級着物や作家物の場合は、必ず専門業者に査定を依頼しましょう。

付属品はすべて揃えておく

着物の付属品（箱、証紙、長襦袢、帯など）は、商品価値を大きく左右する重要な要素です。付属品が揃っていることで、着物の真贋が証明され、より高額での買取が期待できます。特に証紙は、着物の品質や製造元を証明する重要な書類となります。

また、保管時に使用していた箱や風呂敷、着付けに必要な小物類なども、可能な限り揃えておくことをお勧めします。これらの付属品一式が揃っていることで、着物としての完成度が高まり、買取価格の上昇につながります。

クリーニングや自分でのお直しは控える

素人判断でのクリーニングやお直しは、かえって着物を傷める可能性があります。特に染みや汚れの除去を自己判断で行うと、生地を痛めたり、色落ちの原因となったりすることがあります。プロの目から見ると、素人のお直しは価値を下げる要因になることも。

買取業者は独自のクリーニングルートを持っていることが多く、プロの技術で修復できる場合もあります。そのため、汚れや傷みがある場合は、現状のままで査定を受けることをおすすめします。業者の判断を仰ぐことで、適切な対応が可能となります。

和装小物・着物以外の不用品とまとめ売り

着物に関連する和装小物や帯、バッグなどをまとめて売ることで、より高額での買取が期待できます。これは業者側の仕入れ効率が上がるためで、単品で売るよりも総額で見たときに有利な条件が引き出せる可能性があります。

また、まとめ売りは買取業者との価格交渉でも有利に働くのがメリットです。特に同じ時期に購入した和装小物一式や、着物と帯のセットなどは、コーディネートとしての価値も加わり、高額査定につながることがあります。ただし、状態の悪いものを混ぜることは避け、品質の良いものだけをまとめることが重要です。

おすすめの高額で売れる着物買取業者5選

着物を100円など二束三文で売りたくないなら、業者選びが最も重要です！巷でも評判の着物に詳しく、高値で買取が可能な着物買取業者を5社紹介します。

• 福ちゃん
• バイセル
• ザ・ゴールド
• 八光堂
• 買取マクサス

福ちゃん

おすすめポイント ・テレビCMも放映している大手の着物買取業者 ・着物1点1点を丁寧に査定する専門知識を持つスタッフが在籍 ・高価買取の実績が豊富

福ちゃんはテレビCMでもお馴染みの着物買取店です。着物買取実績が豊富で、これまで幅広い種類の着物を高価買取しています。査定士も着物に詳しい人ばかりで、着物1点1点を丁寧に査定し、仮に証紙がなくても価値を見極めた査定が可能。シミや汚れがある着物でも高価買取になった事例もあり、着物本来の価値をしっかり査定してくれる業者といえます。

福ちゃんは口コミもよく、接客のレベルが高い点もポイントです。ここで、いくつか福ちゃんを利用した人の口コミも紹介しておきます。

バイセル

おすすめポイント ・上場企業が運営する安心の着物買取業者 ・専門知識を持つ査定士が在籍しており、着物の価値をしっかり見極める ・販路が広いので傷やシミがある着物でも買取が可能

バイセルは全国的に知名度の高い着物買取業者です。上場企業が運営しているだけあり、サービス面も社員の教育も行き届いています。着物の専門知識を持つスタッフが在籍し、自社での着物販売ルートも確保していることから、着物の高価買取が可能です。

バイセルは社員の教育も行き届いており、査定額に納得できたという声も多い買取業者です。

ザ・ゴールド

おすすめポイント ・接客に定評があり、スタッフの対応が親切な着物買取業者 ・自社でリユース着物を販売しており、コストを削減して着物の高価買取が可能 ・買取不可の着物は無料で引き取り

ザ・ゴールドは「顔が見える接客」をモットーに営業している着物の買取業者です。買取業者で嫌な思いをした方も安心して利用できるよう、接客や店の居心地にこだわっています。もちろん着物の知識も豊富で、自社でリユース着物の販売をしているほど。値段がつかない着物の引き取りも実施するなど、顧客サービズが行き届いている着物買取店です。

ザ・ゴールドは着物買取において、好評を得ている業者です。口コミの一部を紹介するので、参考にしてください。

八光堂

おすすめポイント ・他社に負けない価格で着物を買い取ってくれる買取業者 ・創業40年以上の実績で、着物の価値を見極めてくれる ・着物以外にも美術品や骨董品をまとめて売れる

八光堂は着物や骨董品、美術品の買取に特化した買取業者です。着物を他店に負けない価格で買い取ることがモットーであり、他店の見積もりを伝えると査定額を上げてくれる可能性も。創業40年以上の実績で着物買取や販売のノウハウも豊富。信頼できる着物買取店といえるでしょう。

八光堂は骨董品や美術品の買取を専門としているだけに、鑑定の力も確か。口コミを紹介するので、他社と比較する材料にしてください。

買取マクサス

おすすめポイント ・着物以外にも買い取れる幅が広く、さまざまな品をまとめて売れる ・都内なら30分で出張対応可能など、スピーディに対応してくれる ・専任の査定士が顧客について対応するので、スムーズに着物を売却できる

買取マクサスは着物をはじめ、さまざまな品を買取できる業者です。利用者一人ひとりに専属の査定士がつくので、交渉がスムーズなのもポイント。出張買取にも対応しており、自宅に大量の着物がある方も利用しやすいです。また、都内なら30分で出張ができるなど、スピーディに着物買取に対応しています。

買取マクサスは口コミの良い着物買取業者です。口コミを一部紹介するので、ユーザーがどのような印象を持ったのかも、業者選びの参考にしてください。

まとめ：着物買取100円はあり得るが業者選びの見直しも必須！

着物の状態、また市場でのニーズの低さにより、着物買取の額が100円になることはあり得ます。しかし、1社から「100円です」と言われてもあきらめてはいけません。複数の業者へ査定を依頼すれば、査定が覆る可能性はあります。

この記事で紹介した価値のある着物に手元の着物が当てはまるなら、もっと高く売れるはず。記事で紹介した着物買取店の情報も参考に、ほかの業者にも査定を依頼して着物本来の価値で買取してくれる業者を見つけましょう。